そもそもエンタメ路線のきっかけは…
もともと私は大して芸のない男だった。エンタメとは無縁の男だった。
高校の野球部の新人挨拶でも可もなく不可もなく簡単な挨拶で済ませたし、
学祭でも女装をいやいややったものだ。
しかし大学で転機が訪れる。
入部したスキーチームが毎年大学内対抗スキー大会の開会式と閉会式で芸を披露
する事で有名なチームだったのだ。
1年目はいやいややっていたものの、2年目あたりから徐々にその雰囲気に染まり、
3年目あたりからは先陣切って参加するようになり、4年目では完全にリーダー格となっていた。
何故・・・?
それは2年目、上記で徐々に染まったと書いたそのシーズンの事だ。
この年チーム編成の関係で、スキー大会の開会式に出席出来る人数が限られており、
どうやら私ともう一人の1年目の2名のみで開会式は頑張るしかなさそうな状況となった。
人間追い込まれると何でもやるものである。
ネタ仕込みから本番までほとんど時間のない中突貫工事ではあったが、無事に
実演「ダッチワ○フ」を実施し、会場を爆笑の渦へと誘ったのだった。
若干他チームの芸をパクった感は否めないものの、とにかくこれを機に
人前でエンタメる事に快感を覚えるようになったのだった。
今思えば稚拙な芸ではあったが、あの経験は非常に大きな財産となった。